とある講師の冒険譚

公立中学校教員をめざす講師の日々をつれづれなるままに…

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【意見】学校再開に向けてー問題点と保護者の責任ー

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文部科学省が先月24日に全国の小中高に「学校再開ガイドライン」発表した。

https://www.mext.go.jp/content/20200324-mxt_kouhou01-000006130_1.pdf

 

新型コロナウイルスの感染拡大がまだまだ心配されるなかで学校が再開されることになり、保護者や児童生徒の中には不安な方が多いのではないでしょうか?

もちろん、子どもたちの学習を止めないこと学習の場を確保すること、という観点では素晴らしい判断だと思う。ただ、今回の「学校再開ガイドライン」を見るかぎりだと、学校現場に負担をかけるだけで、実際の取組みに関しては「現場任せ」感が拭えない。

4月に入って学校再開まで1週間ほどなった今、もう一度「学校再開」についてその問題点と保護者の責任について考えていきたい。

 

 

学校再開の問題点

問題点① 学校現場に「丸投げ」している?

学校再開に向けては現場の教職員が対応しなければならない課題が山積みである。

例えば「マスク不足が深刻な中どう対応したらよいだろうか?」「感染予防策はどこまでしなければならないのか?」などである。

しかし、今回のガイドラインを見るかぎり注意点ばかり書かれていて、実際の取り組みに関しては各教育委員会と学校現場に任された状態である。

 

 

問題点② 児童生徒を締め付けすぎないか?

児童生徒たちは休校中も感染を心配し、外出自粛のため友達と満足に遊べず、勉強が遅れてしまうのではないのか、などと不安やストレスが溜まっていることは言うまでもない。

そのうえ、学校が再開されても感染のリスクをおさえるために「無言給食」や「授業中のグループ活動の自粛」「休み時間中のルールの追加」など、子どもたちの自由な活動を締め付けすぎてしまう可能性もある。それはさらなるストレスを抱えることになりかねない。

中高では「ブラック校則」なるものが問題となっているが、あまりに子どもたちを型にはめようとするのは窮屈であり、こういう管理強化がきっかけで不登校になる児童生徒が増える可能性も考えられる。

 

 

問題点③ 学校によって対応が別れないか?

実際の取組みに関しては学校現場に任された状態なので、学校によって対応がバラバラになる可能性がある。現に今回の休校中も「部活動」が問題となっている。

今回の休校では全国的に部活動を休止とした中高がほとんどだった。「教育課程である授業の再開がまだなのに部活動(教育課程外)だけ先に解禁するのもどうなのか」といった意見があるなか、春休み中に部活動を再開とした学校も少なくないようだ ┐(´д`)┌

集団感染のリスクがあるのにもかかわらず「学校再開ガイドライン」では部活動の記述は簡単なものだった。「3つの条件が重ならないよう、実施内容や方法を工夫すること」という程度だ。

※「3つの条件」とは…

条件① 換気の悪い密閉空間にしないための換気の徹底

条件② 多くの人が手の届く距離に集まらないための配慮

条件③ 近距離での会話や大声での発声をできるだけ控える

 

「学校再開ガイドライン」より

 ただ感染症対策を忘れることはなくとも、この状況に慣れてくるなかで気がゆるみ、対応にもゆるみが出てくる場合があるのではないか? 文部科学省は具体的な取り組みを提示してほしい。

 

 

保護者の責任

学校だけに責任を押し付けてはいけない!

学校を再開した場合に心配されることがある。

一つは、学校で児童生徒が新型コロナウィルスに感染した場合、学校の責任にする保護者が現れるかもしれないことだ。

「学校側の衛生管理や感染予防はちゃんとしてたんですか?」

「『学校ならば安心』と思って子どもを登校させたのに、なんで感染ったんですか?」

といったクレームが来る可能性は十分に考えられる。

  

学校が再開して子どもを登校させる以上は、多少なりとも感染リスクはあるということを保護者は承知した上で学校へと送り出すしかないだろう。ただ今回は危険が予知できなかった自然災害時とは話が違うので、登校させるか否かの判断は保護者の責任と言えるでしょう。

 

 

いじめが増える可能性を考える!

もう一つ心配されることは、児童生徒間のいじめやトラブルが増えるリスクだ。

  • 新型コロナに罹患した、あるいは家族に患者がいる児童生徒
  • 風邪や喘息、花粉症などで咳やくしゃみなどの症状がある児童生徒
  • マスクを用意できなかった児童生徒
  • もともと学校再開前からいじめの対象とされていた児童生徒

などが標的になる可能性がある。新型コロナに感染するかもしれないという不安や長期の休校期間中にストレスがたまっている可能性もある。その矛先が「いじめ」という形になる可能性も考えられる。

保護者は可能なかぎり、子どもたちのサインやSOSには気づくようにしたい。また、自分の子が加害者にならないようしたい。

 

 

最後に…

 今回の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、家庭状況も厳しさを増しているところが多い。外出自粛のため仕事がなく困窮している家庭もあれば、家族に医療従事者がいて日夜忙しい家庭もあるだろう。

家庭にも余裕がない中で「保護者にも責任がある」というのは心苦しいが、学校だけに責任があるわけではないことを心にとどめておいてほしい。

 

学校再開に向けての判断は本日の専門家会議で検討され、明日以降に発表される予定です。感染が拡大している東京都内の公立高校ではGWまで延期するという判断もなされており、先が見えない状況が続いていますね (^o^;)

どのような結果であっても対応できるよう、これを機に子どもたちも交え家族会議をしてみてはいかがでしょうか?